2011年11月12日土曜日

教員について考える(11月11日)

 先週からばたばたと出歩きの日々でした。3日の夜から和歌山。教員免許の更新講習というものにいってきました。いつの間にか教員免許は取ったら一生使える、というものではなくなってしまいました。平成19年から更新講習スタート。出来ない教員の排除のため、と当時のお役人の間で決まったものらしいですが、、、。教員免許の更新は10年に一度。10年後もっかい講習受けないといけないみたい。。。。世の先生たちには「なんて制度だ!」と感じる人の方が多いかも。私も最初、高い受講料払って受けに行く事に抵抗があったけど、よくよく考えると大学で、新鮮な講義を受け、懐かしい母校にいけるのも悪くない!と思って卒業した大学の講習を申しこみました。必修授業と選択授業を取らなきゃ行けないので18000円の出費。けっこう高いよねーー。
 講義を受けてみると、やっぱり大学の先生たちも納得いっていないような、この制度。多くの教授は反対したらしいけど、施行された、みたいな言い方でした。私はいろいろ考えてもやっぱメリットある制度かも、と思えてきました。 まず、この講習料、大学に入る、これって相当な利益だと思うんだ、独立行政法人となった国立大学が自分で収入を得るにはいい儲け口(と言っては失礼だけど。。) そもそも、先生も自分のスキルアップのために、大学で研修すべきだと思うから、大学も送り出した卒業生のその後のケアを定期的に行って責任を持つ(卒業したらそれで終わりの関係性でなく)、卒業生も卒業しても大学を通じて新しい知識を得たり、教育現場の問題をオープンにし、大学の先生と学問的に解決法を考えるという、うまく循環すればけっこういい制度かも、と思ってきました。
 実際いろんなところから現職の先生が来ていて、学校の中で実際におこっている問題、例えば先生たちに休職者が多く、そのうちで鬱病が多いという実態、発達障害の生徒が普通の学級にも増えている実態、評価の問題(成績の付け方)など、みんなが持っている問題をリアルな声で打ち明け合う場面もあって、滅多にない機会だったんじゃないかなあと思いました。
大学の先生が用意されていた講義内容も、現場の先生にとってとっても直接的な問題ばかりをあげてくれていて、かなり勉強になりました。国が次々に決めてくる新しい制度は、知らないうちに決まってしまっている事が多く、例えば今年から小学校の1クラスの定員が35人になったのだけど、このおかげで教員数が増える、と思いきや、実際は全国で児童数の減があったりで、そもそも35人になってない学校も結構あって、実際に採用を増やした数は全国で300人程度。これって一つの県にしたら数人しか増やされてないんだーーという実態。新聞で1クラス35人が定員、といわれても実際受ける印象は、子供が少なくなったねーー、なんだけど、現場ではそれによって一つの学校で働く先生の人数が変わるから、その視点では大きな変化なんだけどな。なぜなら今先生たちが忙しすぎる、だから病気になってしまう、ということが問題になってます。本来子供を教えること、が一番の仕事であるはずなのに、多くの先生はそれ以外の事務仕事、部活、管理面の徹底などでとにかく忙しい。。。この忙しさをなんとかするには、やっぱり人員を増やすことだと考えるけどなかなかそうもいかないみたい。

もう一個、制度改革で気になったことは、「子ども園」。これ2013年施行らしいのでもうすぐ。保育園と幼稚園をあわせた、新しい保育施設になるということ。これも結構大きな変化だけど、案外知らなかった。 今保育園に入ろうと思ったら、市町村に届け出て、行く保育園を探してもらって、保育料は親の収入に応じて決まって市町村に払う、というシステム。
幼稚園は文部化学省管轄で、保育料は一律で安い、先生も幼稚園教諭がいるんだけど、保育園は基本的に2時くらいまでしか預かってもらえない。これが「子ども園」になると、、、、 親は行かせたい「子ども園」を自分たちで探して、保育料もそことのやり取り、直接「子ども園」に払う。保育園みたいに6時ぐらいまで預かってもらえるみたい。
この「子ども園」はNPOとか株式会社とかの参入もOKみたいで、これからいろいろ増えて競争になっていくような気がする。幼稚園は最近すごく入園者が少なくって赤字っぽくなってるけど、「子ども園」に移行すると国から補助もでるみたいで、今幼稚園から「子ども園」に変わるところも増えているみたい。
 ちょうど私の姪っ子も来年から3歳と1歳が預けられる。親がフルで働きたいとおもっても幼稚園だと2時にはおわっちゃうから、やっぱ遅くまで預かってくれる保育園かーと思うのだけど、保育料がめちゃ高い。共働きになると収入が増えちゃって、それに応じた保育料は6,7万になるとか。保育料のために働くみたいになっちゃうなーーーと今ちょうど、お母さんは迷ってるとこ。「子ども園」になったら、安くて長い時間預かってもらえるのか、、、新しい制度、どうなんだ?? 
いろいろ新しい刺激いっぱいの更新講習。
その日の夜は久々、習ってた先生と飲みにいきました。そしたら8年前に中学校で教えてた子が今大学4年生で、その先生に習ってるとのことでその教え子もやってきて一緒に飲みました。いやーー年月を感じました。中学生のあの子が、もう大学4年生ーー!「あんときは、、」話で盛り上がりました。どうやら私の授業は難しかったらしい、、。確かにマニアックなとこ、つついてたもんねーー歴史の教科書の挿絵を分析させたり(笑)

さてーー、和歌山は新しい仕事一個決まりました。2012年2月23日〜3月3日まで、和歌山市「M's ギャラリー」にて作品展です。久しぶりの和歌山での作品展です。楽しみです。18からずっといた大好きなとこ。今でもたくさん会いたい人がいるところです。あーでも雪が降ったら、、、こっちから搬入していくのが怖い。。。

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