2013年6月23日日曜日

新しい機械(6月23日)


我が仕事場に新兵器が登場しました。「自動乳鉢機」。自動で乳鉢に入ってるものを摺ってくれる機械なのです。
私が作ってる青磁、「鉄」を発色させて水色を出しているのですが、その「鉄」をしっかり摺って超微粒子にしておくことがいい色になることにとっても大事なんです。なので今までは、手動で乳鉢を抱え込んで夜な夜な摺る作業をしていました。だいたい1週間は摺ってました。この刷り上げた鉄と基礎になる透明の釉原料をまぜて、また6時間ほど、今度はミルポットというものに入れて、ゴロゴロポットを回転させる機械にかけて、釉薬が出来上がります。出来た釉薬も何度もメッシュにかけてゴミやつぶをとってやっと完成。

というわけで、釉薬作りの最初である、顔料を摺る機械をやっと、やっと買ったーーー。念願中の念願でした。高い買い物でしたが、新品だったら30万近くするかんじですが、中古でなんとか手に入りました。

なくてはならないこの道具、今までなしでよくやってきたなーと。私陶芸はじめて15年ぐらいたつかもしれませんが、周りの人が親切だったり、私がずうずうしかったりのおかげで、最初からばっちり作業関係が整っていたわけではないのに、なんとか続けてきてました。
陶芸には、それなりの場所と窯とろくろとこういった釉薬を作るための機械など、最低限必要になってきます。
特に仕事場を見つけるのは大変で、私も  大学の研究室(最大在学期間8年マックスまで使わせてもらいました)→ 和歌川荘(昭和の古アパートをリノベートした作業スペース) → 実家の旧宅(小学校まで住んでた部屋が残ってたので勝手に利用) →
雲松寺下の小屋(4畳半の一軒家 廃墟になってたものをもらいました)  といったように点々としながら、クモのようにそれぞれの場所で巣を作っていた訳です。

はりきるとしんどいけど、なんとかなるようになんとかする。
そんな感じでしたが、今月やっと買えた自動乳鉢機、とっても感慨深いものがありました。もらいものもかなり多い仕事場ですが、お金出して買えた、っていう喜びってなんかあります。
この機械にはこれから、30年はがんばってもらおうと思っております。

0 件のコメント: